第20章 蝶の奪還episode3
急にやってきた攻撃にも
冷静に対処する桜。
しかし、白哉が攻撃するばかりで、
桜は絶対に攻撃をしない。
白哉「なぜ攻撃をしてこない。」
斬魄刀をおろした白哉が問う。
桜はゆっくりと白哉を見つめる。
「……できない…。
あたしはあなたを攻撃できない……。」
白哉「…どういう意味だ……。」
「ここに来てから…あたしはあなたに手が出せない…。
自分でもわからなけど……体が拒むの……。」
そう言って自身を抱きしめるように、
腕を握る桜。
その瞬間、白哉の頭の中にある人物がよぎる。
『白哉さん』
…………桜……。
なぜだろう。
どうして今……桜の姿が……。
ああ、そうか。
私はまだ桜のことを……
白哉「桜……。」
「え…?」
白哉「お前は、きっと……」
白哉が桜のもとに歩み寄る。
その時だった。
ガッ‼
?「ふうッ‼
それぐらいにしといたらどうだ、朽木隊長。」
腕をつかんで白哉を止めたのは
13番隊隊長 浮竹十四郎。
ルキア「う、浮竹隊長‼」
浮竹「おーす、朽木‼
少し瘦せたな、大丈夫か?」
白哉「…どういうつもりだ浮竹。」
浮竹「おいおい、そりゃこっちのセリフだろう。
こんなところでの斬魄刀解放なんて
一級禁止条項のはずだぞ。
旅禍を追い払うためとはいえ、
いったい何を考えている?」
浮竹の目に桜がうつる。
浮竹は目を見開いた。
すると………
白哉「違うぞ、今貴様の頭をよぎった女ではない。
ただの旅禍だ。私に任せて下がれ。」
白哉はまるで桜を浮竹から守るように立つ。
その時だった………
オンッ……
浮竹「な…なんだこの霊圧は⁉
隊長クラスだが知らない霊圧だ…。」
ルキア「この霊圧は……まさか…」
バンッ‼
何かが、空に飛びあがる。
そこには……
ルキア「……い、ちご………。」