第20章 蝶の奪還episode3
ズッ…………
ドドドドドド…
花太郎「なっ…。」
岩鷲「何なんだよこの…
バカでかい霊圧は⁉」
一護たちは得体のしれない霊圧に、
驚き身動きが取れない。
一護「ぐ…くそっ…‼走るぞ‼
分かんねえけど、とんでもねえ奴が近くにいることだけは確かだ‼‼」
一護は振り返り、
2人に声をかける。
一護「敵がこっちを見つける前に
とにかく走って少しでも進むんだ‼‼」
岩鷲「おう‼‼」
花太郎「はい‼‼」
ダッ‼‼‼‼
3人は一目散に走りだす。
そして………
?「やっと来やがったか…。
さてどいつだ?」
ダダダダダダダダダダ‼
ふと、一護は思う。
さっきから走っても走っても、
敵と距離が開いている気がしねえ。
まるでずっと喉元に
刃を突き付けられているみたいだ…。
花太郎「あっ…‼」
花太郎が霊圧に耐え切れず、
足がもつれ転んでしまう。
岩鷲「全く、世話の焼ける野郎だな‼‼」
そう言いながらも、
花太郎を背負って走り出す岩鷲。
その時に感じた、
とてつもない悪寒。
?「お前か…?」
一護はゾッとした。
敵がまるで横にいるような気がする。
バッ……‼‼
一護は後ろを振り向く。
そこには…
?「…どうした、いつまでそっちを見ていやがる?」
その瞬間……
ドン‼
一護は胸を突きさされる感じがした。
一護「なっ…………⁉」
しかし実際には刺されていない。
ただの殺気でそこまでの幻覚を一護は見た。
?「黒崎一護だな?」
いつの間にか一護の後ろにいたその人物は淡々と一護に問いただす。
一護「…なんで俺の名前……‼
てめえ一体………」
?「なんだ。
一角から聞いてねえのか?」
一護は思い出す。
走り出した後に一角から言われた言葉。
一角『会えばわかるさ。
あの人の強さを理解できるまで、
テメエが生きていればな。』
一護『そいつの名前は?』
更木「11番隊隊長 更木剣八だ。
テメエと殺し合いに来た。」