第19章 蝶の奪還episode2
護廷十三隊、一番隊隊舎。
隊長と副隊長が集められた。
山本「事態は火急である!
先ほど報告があったが、遂に
副官の1名がやられてしまった。
そして公には出ておらぬが、
二番隊隊長、砕蜂もやられておる。」
「「「「「!!!」」」」」
隊長、副隊長は驚きを隠せない。
山本「また六番隊副隊長、阿散井を倒したものと二番隊隊長、砕蜂を倒したものは全く別の人物であることも判明。
旅禍の中に腕の立つものが
何人かおるということである。」
ダンッ!!!
山本が杖で床をつく。
山本「諸君。
全面戦争といこうじゃないかね。」
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その頃。
地下水路では花太郎が必死に
一護を治療していた。
しかし…………
花太郎「桜さん、遅いですね。」
今だ桜は、
2人と合流していなかった。
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桜は瀞霊廷の建物の影で、
恋次を下ろした。
「はあっ……はあっ……流石に、
人を背負って移動するのは……キツイ…。」
しかし休んでいるヒマはない。
彼の傷はあまりにも深く、
出血が収まらない。
「絶対に……死なせない…………。」
桜がわざわざ自分で
恋次を治療する理由。
それは………………
ルキアが連れていかれた夜。
この人はあの人に敬語を使っていた。
この人が副隊長なら、
あの人は隊長。
あの人だったら負けて帰ってくることは
許さなさそう。
だったら…………
「あたしが治す。」
恋次のルキアへの想いを知った桜。
一護に託したルキア奪還。
本当は自分が戦いたいはず……。
桜は集中して、
恋次の傷をみるみるうちに治していった。