第19章 蝶の奪還episode2
岩鷲「何言ってんだ桜ちゃん!」
「あとから必ず追いかける!
絶対に約束するから……だから……ッ!!!」
そう言った桜の瞳には
迷いはなかった。
岩鷲「ッ……約束だぞ!!!」
「うんっ……!」
そう言うと岩鷲と花太郎は、
一護を背負って走って行った。
桜は恋次の腕を
自分の肩に置く。
すると…………
吉良「誰だ、キサマッ!!!
阿散井副隊長を離せ!!!」
4人、死神がやってきた。
見るからに1人は出来そうなやつがいる。
しかし…………
「…いいですよ……。」
3人の死神は安心した表情をする。
1人はわかっているようだった。
「あなた方があたしに
追いつけるのなら……の話ですが……。」
その瞬間、桜は消える。
3人の死神は焦っていたが、
1人の死神は違った。
吉良「周りを良く見ろ!
旅禍は阿散井副隊長を背負ってるんだ!
そんなにはやいワケがない!!!」
そう言っていた吉良の後ろに、
フッと桜は現れる。
しかし…………
吉良「ありがちな逃げ方だな……ッ!」
そのまま吉良が振り向き、
斬魄刀を後ろに振り下ろす。
しかし………………
吉良「……なっ……!」
吉良の振り下ろした斬魄刀の、
薄い刀身に桜は乗っていた。
人間がふたり乗っているはずなのに
全く重みを感じない。
「それでは、彼を少しお借りしますね。」
そう言ってまた桜は消えた。
吉良「な、何者なんだ…あの旅禍………。」
吉良は刀身をじっと見つめた。