第19章 蝶の奪還episode2
恋次side
俺は何も言えなかった。
ルキア「学校もすぐに卒業させてやる。
護廷十三隊への入隊も、
すぐに手配するから……と。
……恋次、私は……」
恋次「や、やったじゃねえか!!!」
俺はそう言ってルキアの肩を掴んだ。
ルキアは驚いていた。
恋次「朽木家っていったら、
大貴族じゃねえか!やったなオイ!
しかも今すぐ卒業だろ!?
あーもー、羨ましすぎてムカつくなあ!
オイ!ハハハハ!!!」
するとルキアは、
そっと肩に置いた俺の手をどかして
ルキア「ありがとう。」
そう言って歩いて行った。
ルキアにやっと家族ができたんだ。
ジャマするな、ジャマしちゃいけない。
自分にそう言い聞かせてた。
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恋次「だが、今にして思えば、
ビビッてただけなのかもな、俺は…。
星に向かって吠えるばっかで、
飛びつく度胸もありゃしねえ……!」
そう言って恋次は一護の胸ぐらを掴む。
泣きそうな瞳で一護を見つめながら……
恋次「…俺は…結局、朽木隊長に
1度も勝てねえままだ……。
ルキアがいなくなってからずっと、
死ぬ気で鍛錬したがそれでもダメだ。
あの人は遠すぎる…………!
力ずくでルキアを取り戻すなんて、
俺にはできなかったんだ…………!!!」
一護の胸ぐらを掴む力が、
だんだん強くなる。
恋次「黒崎……恥を承知でテメエに頼む…。
ルキアを……ルキアを助けてくれ……!!!」
一護「ああ。」
一護のその言葉を聞くと、
恋次は崩れるように倒れた。
また、一護も同じように
倒れていった。
岩鷲「一護!!!」
3人がふたりの元に駆け寄る。
岩鷲「おい、大丈夫か一護!
返事しろ!!!」
花太郎「阿散井副隊長…………。」
花太郎が倒れた恋次を見ていると……
花太郎「誰か来ます……!
3人いや、4人5人かも!」
岩鷲「今大勢来られたら厄介だ!!
一旦ひくぞ!人のいない所に案内しろ!」
岩鷲は一護を背負って駆け出す。
しかし……
「……行けない……。」
岩鷲「桜ちゃん?」
「あたし、この人をおいて行けない…!」