第19章 蝶の奪還episode2
恋次side
やられた。
なんだ今のは?
蛇尾丸。
くそっ。
足が前に進まねえ。
腕が上がらねえ。
ちくしょう。
俺の負けかよ、ちくしょう。
恋次「くそおおおおおおおお!!!」
…………ルキア……!
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
俺とルキアが出会ったのは、
南流魂街78地区 『戌吊』。
流魂街には東西南北それぞれに
1から80までの地区がある。
1が一番治安が良くて。
78なんてのは最低のさらに下。
そういうゴミ溜めみたいな場所で
俺達は出会った。
出会った当時、俺には仲間がいて、
そんな仲間達とルキアと
なんとか日々を過ごしていた。
そしてある日…………
ルキア「死神になろう。」
ルキアが俺に言ってきた。
ルキア「死神になれば瀞霊廷に住める。
あそこは住みよい場所だと聞く。」
恋次「ああ……。」
俺たちは皆たった1人で流魂街へ来て、
家族を求めて身を寄せあった。
ルキアが俺達の仲間になって10年。
仲間はみんな永遠の眠りについた。
恋次「死神になろう。」
その後、元々才能のあった俺たちは
すぐに真央霊術院に入り、
貴族のボンボン共に混じりながら
着実に力をつけていた。
そしてあの日…………
ダダダダダダ……ガラッ!!!
恋次「ざまあみろ、ルキア!
俺2次受かったぜ!これで次受かったら……」
死神になれる。
そう言おうと思ってた。
でも、言えなかったんだ。
?「どうやら邪魔がはいったようですな。
それでは良い返事をお待ちしております。」
見るからに貴族の人たちが、
ルキアと話をしていた。
その中のひとりが俺の横を通った時、
俺はとんでもない霊圧を感じて
目も合わせられなかった。
ルキア「恋次。」
恋次「お、おう……ルキア。
えらく重い空気だったじゃねえか。
今の…何の話だったんだ……?」
ルキア「…朽木家に養子に来いと言われた。」
恋次「!」