第18章 蝶の奪還episode1
「織姫、そろそろ代わるよ?」
織姫「あっ、桜ちゃん!大丈夫だよ!あと少しだし!」
そんなことを言いながらも織姫は汗だくである。
なんとかして代わりたいが……
「あとどれくらいかかるの?」
織姫「えーと……ご、5時間!」
「倒れるよ(笑)ほら、代わって!」
織姫「……ごめんね。」
「なに言ってんの、あたりまえでしょ?(笑)」
織姫はニコッとほほえみ一護たちの元へ向かった。
桜 は兕丹坊に向き直る。
痛々しい傷だった。
絶対に治してみせる。
そのための色蝶との戦いだったから。
「羽ばたけ白蝶。」
白い透明な蝶が兕丹坊の腕を囲む。
そして、そこに光が集まりだす。
愛莉澄の首で光っているネックレスは真っ白になっていた。
一護とペアのネックレス。
「がんばろうね色蝶。」
それに応えるかのようにネックレスは輝きを増す。
みるみるうちに兕丹坊の腕はくっついていった。
桜の肩にはコハク。
現世にいてもずっと桜のそばにいた。
コハクは思っていた。
ここにくれば自分も元の姿に戻れるのではないかと。
そして必ず桜を守る。
そう誓ってここにやって来たのだ。
腕を治している間、少しの事件が一護たちにおこっていたのをまだ桜は知らない。