第18章 蝶の奪還episode1
全員で走っていると後ろからもの音が聞こえる。
その音はだんだん大きくなっていく。
ドドドドドド…………
「……?」
1番後ろを走っていたからか桜しか気づいていないようだ。
桜は後ろを振り向く。
「な、なにあれ!?」
全員が振り向く。
大きな黒い塊がとてつもない速さでこちらを目掛けてやってくる姿が目に入った。
夜一「くそっ!なぜ7日に1度しか現れないヤツが今現れるんじゃ!!!とにかく走れ!あれは速いぞ!!!」
のみこまれたら終わり。
全員がとっさにそう思った。
逃げていると出口が見えてくる。
夜一「出口じゃ!みな急げ!!!」
しかし塊はもう少しで一護たちにぶつかる。
ギリギリで逃げている状態だった時にクルッと織姫が塊の方を向く。
織姫「ヒナギク、バイゴン、リリイ、三天結盾 私は拒絶する!!!」
織姫は自身の武器、盾舜六花で盾を作り出す。
「!!!」
三角形のその盾は塊の動きを少し遅らせる。
その隙に全員 出口に行き無事脱出した。
しかし出口は空にあり、全員が全員、下に落ちていった。
桜はコハクが必死に服をつかんで羽ばたいたためなんとか落ちずにすんだ。
「ありがとうコハク!一護、大丈夫?(笑)」
一護「コハク俺も助けろよ…………。」
一護の着地はひっくり返っていた。
コハクはまだ小さいまま。
しかし、しっかりと桜の力になっていた。
「ねえ、あの門なに?」
夜一「今わしらがいる場所は尸魂界の中の流魂街。そしてルキアが隔離されておる場所はあの門の先、瀞霊廷じゃ。あの門の先には想像を超える強さの死神がおる。だからしっかりと作戦をたてて…………」
一護「門、開いてるんだし入ろうぜー!!!」
いつの間にか一護は門の前に立っていた。
夜一は焦る。
夜一「離れろ一護!その先には……!」
その瞬間…………
ガラガラガラガラガラ!!!
上から大きな門がおりてきて入口を塞いでしまった。
そして…………
?「誰だあ、失礼しますとも言わずに入ろうとする田舎モンわあ!!!」
門番であろう大きな男が門の前に立った。