第17章 太陽と交わす夏の約束
一護「大丈夫か桜、キツくねぇか?」
「だいじょぶだよ。(笑)」
一護と桜は2人で一心がとった場所に向かっていた。
度々、桜を心配する一護。
桜が浴衣を着ているからだろうか。
いつも以上に優しい一護。
すると一護が突然とまる。
「一護? どうしたの?」
一護「桜、あれ見ろよ。」
「え?」
一護が指さした先には、高台だった。
一護「あそこだったら花火、キレイにみえそうじゃねぇか?」
「あ、確かに!行きたい!」
一護「行くか!」
高台に向かって2人は歩き出す。
10分後、目的地につく。
予想通り高く、人も全くいなくて静かだった。
「わっ、高いね(笑)」
一護「苦手か?」
「ううん、大丈夫だよ!」
一護「なあ桜、俺は今度からルキアを助けに尸魂界に行く。お前もついてくるのか?」
急に一護が真顔になり話し始める。
桜も真剣になり話す。
「……そのつもりだよ…。」
その瞬間、一護は桜をまっすぐに見つめる。
一護「お前はあの時、ルキアが連れていかれた時 俺を助けてくれた。それはお前にとって胸の張り裂けるような思いだったと思う。」
「…………。」
一護「…またあんな思いするかもしれねぇんだぞ?あれ以上のツライ思いをするかもしれねぇんだ。正直、俺はそんなところにお前を連れていきたくねぇ。もうあんな思いはして欲しくないんだよ……。」
「……あたしは…」
桜が話し始めた瞬間、一護が言葉を発する。
一護「……もう俺が理由で泣いて欲しくないんだよ……。」
一護は切ない泣きそうな顔をしていた。
桜もそれにつられて泣きそうになる。
「……ねぇ一護、涙って文字には戻っていう字があるでしょ?それって どれだけ泣いても どれだけ涙を流しても笑顔に戻ろうって意味じゃないかな?」
一護「!!!」
「それに、ツライ思いをしたくないからってルキアを助けに行かなかったとしたら 未来のあたしはきっとそんな選択をしたあたしを許さないと思う。」