第17章 太陽と交わす夏の約束
織姫side
織姫「な、何言ってるのたつきちゃん!
そりゃあたしはしばらく おばあちゃんの家に行くけどさ、あたしだってほんとは たつきちゃんと遊びたいよ!
用事があるから行くだけだもん!」
たつきちゃんはあたしをまっすぐ見る。
織姫「帰ってきたら、その時は……」
織姫「またここにアキアカネを見に来ようよ!!」
その瞬間、たつきちゃんの顔はパッと明るくなった。
たつき「う、うん!」
するとドンッという音とともに空に花火が上がる。
たつき「え、はやくない!? 織姫 いくよー!」
織姫「うっ、うん!」
ありがとう たつきちゃん。
心配しないで たつきちゃん。
いつだって たつきちゃんがそうして あたしを捜してくれるから。
あたしは安心してどこにだって行けるの。
もし たつきちゃんの届かないところに行ったなら
その時は待っててね。
必ずここに帰ってくるから。
大丈夫だよ たつきちゃん。
織姫「たつきちゃんの心だって守ってみせるから。」
先を走るたつきちゃんには聞こえなかった。
ただいま って笑顔で言えるように。
絶対に帰ってくるから。
たつきちゃんの隣へ。