第17章 太陽と交わす夏の約束
喜助のピリピリとした声が響き、一護が立ち止まった。
一護にしか見えていなかった。
一護の目の前にいる男の人。
すこし年をとっていて でもどこか気迫があった。
?『一護、なにを恐れているのだ?あの娘を護るための修行ではないのか。』
一「……オッサン…………。」
一護には見覚えがあった。
白哉に消された死神の力を取り戻す時、この人が
自分の夢に出てきたから。
?『恐怖を捨てろ……前を見ろ……進め……決して立ち止まるな。』
一護は喜助に背中を向けている。
喜助は斬魄刀を構え、霊圧を高める。
しかし後ろを向いている一護の霊圧が急激に高まり出す。
?『退けば老いるぞ……臆せば死ぬぞ……。
叫べ!!!!!我が名は…………!!!』
一「斬月!!!!!!」
一護が叫んだ瞬間、一護から凄まじい霊圧がとんでくる。
あたりからは砂ぼこりがおこる。
砂ぼこりがはけると そこにいたのは身の丈ほどの大きな斬魄刀を持った一護がいた。
柄がなく出刃包丁のような形をした斬魄刀。
それを一護は無言で見つめる。
喜「それじゃあ斬魄刀もでてきたことだし本格的にレッスン3始めましょうか。」
一護は喜助を見つめる。
一「わりぃ浦原さん、うまく避けてくれよ。
多分手加減できねぇ…………。」
喜助を身の危険を感じた。
喜「啼け 紅姫!!」
喜助が叫んだ瞬間、一護の大きな斬魄刀から斬撃がとぶ。
凄まじい風が吹き、またあたりに砂ぼこりがまう。
喜「……やれやれ、この盾がなければ腕の1本くらいは持っていかれてたっスかねぇ。」
喜助の前には紅姫の能力で真っ赤な盾が出来ていた。
喜「帽子もダメになっちゃったっスねぇ。
しかしただの1振りでこれだけとは黒崎サン、あなたは末恐ろしい子どもだ。」
喜助は飛んでいった帽子を拾う。
喜「レッスン3 クリアっス。」
一護が斬撃を放った方向は大きく地面が割れていた。
一護の斬撃にて。
そして一護はそのまま斬魄刀を地面に刺して
その斬魄刀に身を任せて眠っていた。