第16章 目覚めた太陽
ドサッ……。
桜の体はむなしく地面に倒れ込む。
色蝶はその様子を黙って見ていた。
色蝶「……違うのよ、色蝶とアンタ達じゃ力の差ってものが違うのよ!!!!」
桜に近寄る色蝶。
桜は近寄ってくる色蝶を目を薄く開いて見ていた。
色蝶が桜の目の前に来た時。
桜はヨロヨロと立ちあがった。
そして自身の拳をフラフラになりながら色蝶の前に突き出す。
色蝶「……目障りなの、やめて。」
色蝶はその手をはたこうとした瞬間だった。
バリバリバリバリバリバリッ!!!!!!
色蝶「……う………………そ…………。」
凄まじい電撃が色蝶を襲った。
今度は色蝶が桜の前に倒れ込む。
色蝶「はあっはあっ……な、にをしたの……!?」
桜を見上げて色蝶は気づいた。
先ほど目の前にあった拳が開かれていることに。
「……あたしの能力はあなたの能力…………。
だったら、あなたの能力はあたしの能力なのよ。
でも言葉を唱えてところであなたに躱されるのは目に見えていた。
だったら自分で攻撃をくらったときにその攻撃してきた蝶を少しつかんで手のひらに隠しその蝶ですかさず反撃したほうが確実と思ったのよ……。」
色蝶「はっ……悔しい…………。
そんなことまで考えて行動して成功するなんて…………。」