第16章 目覚めた太陽
「…………ここなら………………。」
その頃。
桜はコハクと共にある場所に来ていた。
(一護も織姫もチャド君も石田君も頑張ってる…。)
桜はだんだんと高くなっていく霊圧を感じていた。
死神の力を失った一護もルキアを助けに行くために頑張ってる。
「コハク、ここでいい?」
コハクは返事をするように桜の肩にとまる。
ふたりが来ているのは、とある森。
めったに人は来ないであろう雰囲気の森だった。
森にはひとつの大きな木があった。
よく目を凝らして見てみると…………
「……いた………………。」
木のてっぺんには沢山の蝶が。
桜はその木に触れる。
触れただけなのに力が流れ込んでくるようだった。
やはりこの木は……
「…………精霊の集いし神樹……。」
精霊の集いし神樹。
色蝶の使い手だけに力を与える神樹。
なぜかは分からない。
本能的にこの木を知っていたのかもしれない。
「……コハク、いくよ。」
桜は神樹に両手を添え、唱え始める。
「精霊の集いし神樹よ、我は色蝶の使い手なり。」
すると神樹は淡く光り出す。
「護るべきもの護るため、我の能力の解放を求め
ここに参らん。精霊の集いし神樹へ伝える。
色蝶の真の能力よ…………」
神樹は眩い光を放つ。
周りの木も共鳴する。
「今、ここにっ!!!!!!」
その瞬間。
桜とコハクの体はたくさんの蝶に囲まれ
その場から消えた。