第16章 目覚めた太陽
「あっ!!」
枕を投げられて今度は両手で顔を隠そうとする。
しかしその手は一護によって頭の上に固定されてしまった。
一「桜、顔真っ赤。」
「っ!!/////////」
結果的に押し倒されているような形になった桜。
目の前には一護の整った顔があり目を開けられない。
一「桜、目あけて。」
「っ…………!」
桜は目をつぶったまま首を振る。
はあ と一護がため息をつく。
チュッ
「なっ!?!?!?」
一「あ、目開けた。もうちょっと つぶってても
よかったんだぜ?」
「なっ、なななななな………………」
一「あ、涙も引っ込んだな。よかった。」
「あ……………………。」
そうだった。
自分は一護の枕を……。
思い出しただけで涙が出てくる。
一「え、どうしたんだよ?」
「ごめんなさい、もうしないから…………。」
一「あのなぁ、桜。俺がたったあんだけの事で桜を嫌いになると思うか?」
そう言いながら一護は桜の瞼にキスをする。
「でっ……でも…………。」
一「大丈夫。桜にとって俺は安心できる存在ってことじゃねぇか。嬉しかったんだぜ。」
「……ほんとに?」
一「あぁ。だからもう泣くな。あと、ごめんな。」
「え?」
一護は桜の腕を引き自分の腕の中に閉じ込める。
一「俺、強くなる。ルキアを助けにいく。
そして桜も守る。」
「一護………………。」
一「俺、浦原さんに鍛えてもらうんだ。
桜をもう2度と泣かせねえようにする。」
「一護、ありがとう……。」
そして一護は桜の頬に手を添える。
必然的に桜と一護は目が合う。
桜はこれまでにないほど心臓が大きく動く。
目の前の一護が ありえない程色っぽくて。
一「桜……。」
一護の顔が桜に近づく。
桜は目を閉じれなかった。
あと数センチで2人の唇が重なる。
その時だった。
喜「くろさきサァーーーーン?
アタシの目の前で桜サンを襲うなんて
たいした度胸ッスねぇー。」
2人は一瞬で固まった。