第16章 目覚めた太陽
喜助と共に別の部屋に移動した一護が
最初に言った言葉。
一「…なんで桜が俺を助けたんだ……?
桜じゃなくてもアンタでもよかったはずだ。
なんで桜だったんだ…………!!
アンタが来てれば桜はあんなに……!!!」
喜「心外っスねぇ、その言い方。
まるでアタシが桜さんを行かせたような…。」
一「アンタの言い方からすると桜が望んで来たみたいじゃねぇか。」
喜「そう言ってるんス。」
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喜『桜さん、どこに行くんスか?』
『……喜助さん…。』
喜助の全てを見透かしているような目に見つめられ
桜はうつむく。
喜『行ったらダメです。』
『………………。』
喜『いいスか桜さん。あなたはまだ……』
『喜助さん。』
喜助の言葉を遮る桜。
その行動が意思の硬さを主張していた。
『わかってます、あたしが行ってもどうにもならない。
迷惑がかかるってことも、ルキアを助け出せないことも。
でも喜助さんだってそのつもりなんでしょう?
一護には言っても伝わりにくい。
だから あえて彼らと一護を戦わせてるんでしょう?
そのほうが一護には伝わりやすい。
でも喜助さんもわかるでしょう?
今、一護が死にかけているの。
一護に力をつけさせるとしても死んだら元も子もない。
ごめんなさい、喜助さん。
あたしは、一護がいないと嫌なんです。
一護がいないと………………。
………………ごめんなさい。』
そう言って桜は浦原商店を走って出ていった。
その行動が自分自身を傷つける結果になるとわかっていても。
それでもよかった。
一護を守るためなら…………。
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喜「と、まぁこんな感じです。」
一「………………。」
喜「黒崎さん?」
一「……俺がもっと強かったら…力があったら。
桜にこんな思いさせずにすんだのに……!」
その瞬間、一護は喜助に床に叩きつけられた。