第12章 芽生えた新しい種
「...一護...。」
死神化した一護の死覇装の裾をつかむ桜。
一「......大丈夫だ。安心しろ。」
桜の頭をポンポンと撫で虚に向かう一護。
一護は素早い動きで小さな虚を斬っていく。
虚「それも爆弾であることに変わりはねえんだよ!!」
ドォォォン!!!
大きな爆発が起こる。
「一護!!!」
ル「行くな桜!!!」
「でも一護がっ!!!」
ル「大丈夫だ!見ろ!!!」
爆発の中から一護が姿を現す。
それに驚いた虚は一護にスキを見せてしまい一護はその瞬間に虚の首に斬魄刀を持っていく。
一「...ひとつ てめぇに聞きたいことがある。
あのインコに入っている子供の親を殺したのはお前か?」
「.........え?」
虚「...そうだよ。あいつの親は俺が殺したんだ。
3カ月間俺から逃げ回ればママを生き返らせてやるって言ってなぁ!!!」
ママを生き返らせてやる。
この言葉があの子にとってどれほど嬉しいことか。
でも...。
「そんな方法 あるはずない.........。」
そう。
死んだ人を生き返らせるなんて ただの虚が出来るはずもない。
虚「そうだよ。これはゲームだ。
あいつが弱音を履いた時にはこれよ。
『ママが助けを待ってるぜぇ?』」
一・桜「!!!!!」
虚「これさえ言えばアイツは元気になるんだ。」
あまりの残酷さに一護の斬魄刀を握る力が緩む。
それを桜は見逃さなかった。
「一護 ダメ!!!」
虚「どうした死神!!力が緩んでるぜぇ!?」
一護の隙をついて虚が小さな虚を投げる。
それは見事に一護にヒットして......。
虚「かぶったなぁ!!!!」
虚は舌を鳴らす。
「ダメーーー!!!!!!」
その瞬間 桜が叫ぶ。
爆発音があたりに響いた。
風が吹いて煙がはれる。
すると そこには 異様な光景が広がっていた。
一「...な、んだ これ.........?」
一護の周りを透明な緑の蝶が囲んで盾を作っており一護に傷はなかった。
桜はそれを確認すると 気が抜けたかのようにその場に倒れた。