第10章 再会した記憶なき花
一「......記憶がない......?」
「うん。自分がどこから来たのかも一年以上前からなにも覚えてないの。
今、一緒に家に住んでる人はね。
私が空から降ってきたって言ってた...。」
一「空から降ってきた!?」
「驚きだよね。空からだよ?
そんなことあるわけないのにね。
お父さんとお母さんの顔も分からないの。」
一「桜...............。」
「でもね今 家に住んでる人が親じゃないってことはわかってるんだ。
男の人2人に小さい子2人。
そんな家に私が生まれてるはずがない。」
一「..................。」
「でも一つだけ...............。
一つだけハッキリとした記憶があるの。」
一「......なんの記憶なんだ?」
「...鳥。
私ね鳥の友達がいるの。」
一「鳥?」
「その子のことは思い出したの。
すっごく激しい頭痛に襲われてね。
でも...その子とであった場所.........。
この街じゃなかった。
そこがどこだかはわからないけどね。」
そして目に涙をいっぱい溜めて桜は
切なくとても綺麗に笑った。
その笑顔に一護は胸が締め付けられた。
そして一護は...............。
一「......桜......。」
「なに いち、、、ご、、?」
桜の目の前は真っ暗になった。
一護に抱きしめられたから。