第10章 再会した記憶なき花
そして一護はその女の子に連れられて
屋上に来ていた。
一「なにすんだよ!?
せっかく桜が来たのに.........。」
一護と話している人物はあの死神
朽木ルキアだった。
彼女は死神の力を半分だけ一護に渡すつもりがすべての力を一護にとられ元いた瀞霊廷に
帰れなくなってしまったのだ。
ル「...あやつ 桜というのか...?
......本名はなんだ?」
一「なんでそんなこと聞くんだよ。」
ル「いいから答えろ!!!」
いつものルキアの本気の表情とは違って
なにか切羽詰まったような本気の表情だった。
その表情に一護は答えずにはいられなかった。
一「水瀬 桜だ。」
一護が言った瞬間ルキアの顔が変わった。
ル「.........水瀬 桜......。」
絶望に満ちたような顔だった。
その顔に一護はイラッとした。
一「なんで桜の名前聞いてそんな顔すんだよ。
絶望に満ちたような顔をよ。」
ル「.........な、ぜ......。」
一「今度はこっちの番だ!!
質問に答えろルキア!!」
その時 1時限目のチャイムがなった。
一「...次の休み時間ここに来てくれ。」
そして先に一護は教室に戻った。
一護が屋上から出ていった瞬間ルキアは
その場に座り込んだ。
ル「...なぜ、桜がここにいる...?
桜は瀞霊廷の裏切り者として......
処刑されたのではなかったのか...?」
瀞霊廷の裏切り者。
あの時、誰に桜のことを聞いても
そう言われた。
瀞霊廷の裏切り者として処刑された。
このことを聞いた瞬間 ルキアは目の前が真っ暗になった。
生きていないと思っていた。
しかし、生きていた。
他人の空似という人もいるだろう。
しかしルキアが間違えるはずがなかった。
ル「な、ぜ、ここにいる......?
ここにさえいなければ私が巻き込むこともなかった......。」
ここにさえいなければ桜は死神と関わることは無かった。
ル「...すまぬ 桜。」
ルキアの涙は屋上の床に落ちた。