第9章 すすみだす花時計
下に降りた桜は目を見開いた。
悪霊と聞いていたが姿形はまるでバケモノ。
?「なぜ降りてきたっ!?!?」
一「襲われてんのは俺の家族だ!!!
俺が............俺が.........」
そして一護は全身に力を入れる。
?「無理だ!人間が鬼道を解くなど.........」
一「俺が助けないでどうするんだよっ!?」
バリンッ!!!!!
一護は人間の体で鬼道を解いた。
そして虚に捕まっている遊子を助けようと
近くにあったバットをもって向かっていく。
?「人間が............鬼道を......解いた?」
死神が驚いていた間に一護は虚に吹き飛ばされた。
そして持っていたバットは砕け頭からは血が出ていた。
「一護っ!!!!!!!」
桜は走って一護のもとに駆け寄る。
走ったせいでかぶっていたフードがはらりと
落ちる。
?「........................え?」
フードから出てきたのは綺麗な黄色の髪。
そして高く可愛く懐かしい声。
一「桜......来んな。」
しかし桜は一護に駆け寄った。
そして一護と桜ふたりとも顔を上げると、もう、すぐそばに虚がいた。
そして虚が手を振り下ろす。
一護は桜を庇うように抱きしめ身を丸くする。
しかしあと少しのところで死神が虚の腕を刀で斬った。
そしてふたりを庇うように前に立つ。
虚の手から離れた遊子を走って地面につく前に拾った一護。
?「うろたえるな小僧!!
貴様の家族はまだ誰一人 魂を喰らわれていない!!」
一「ちょっと待てよ!!虚ってのは魂を喰うために人を襲うんだろ!?
だったらなんでウチの連中を............」
?「...虚はより霊的濃度の高い魂を求めてさまよっている。そのために無関係な人間を
襲うのはよくあることだ。」
一「どういう............」
遊子と桜を抱きしめ死神に問う。