第2章 本編
「おい、大丈夫か?」
私が目を開けると、目の前には見知らぬ男の子がいた。
白い肌、整った顔立ち。
凄くキレイな人だなぁー……。
見た目からして、年は同じくらいかな?
そんなことを考えていたせいだろう。
男の子は私の鼻をつまんで
「『大丈夫か』って聞いてんだけど」
さっきよりも少し大きな声で聞いた。
「は、はいっ。大丈夫ですっ!」
私は慌てて答える。
「ケガとかしてない?」
「うん。平気だよ」
「そ、ならよかった。立てるか?」
「うん」
私の事心配してくれてたんだ……。
この人が助けてくれたのかな?
私は男の子の手を両手で握ってぶんぶん振った。
「助けてくれてありがとう。泳ぎ、すっごく上手なんだね!」
「あ、当たり前だろ!? オレ『人魚』なんだから」
――――――――え?
その瞬間、私の思考が一瞬停止した。