第4章 落とした指輪
二宮さんを睨み付けると、彼は口角を上げながら私を見下ろした。
ほんとに捻くれてると思う。
そんなことを思っていると、
「我慢してみて」
そう、耳元で低い声が聞こえて、ぞくりと身体の芯が震えた。
その瞬間、そのまま耳を舐め上げられ、声が出そうになるのを必死に我慢した。
口を手で押さえつけるので精一杯。
ちゅっちゅっと首筋にキスを落とされ、彼の左手は私のブラウスのボタンをいつの間にか外していて、下着姿が露わになった。
恥ずかしさと、戸惑い、恐怖心がぐるぐると回る。
「可愛い下着だね、翔さんこーゆーのが好きなの?」
そう意地悪く笑うと、彼は私の谷間に啄むようなキスをいくつも落とした。
意地悪な言葉、表情とは裏腹に仕草はとても優しくて、戸惑う。
目を瞑ると優しく翔くんに愛撫されてるのかと勘違いしそうになってしまう。
キスを沢山落としながら、片方の手は私の腰辺りを撫でまわしている。