第4章 落とした指輪
引っ張られ連れられて来た先には、二宮さんの部屋であろう、モノトーンを貴重とした何も無い部屋。
翔ちゃんの部屋とは打って変わって何も無い空間。
ベッドと、テレビ以外ほとんど何も無い。
彼は私をベッドに放り投げると、私を見下ろしながら私の足を挟むようにして上に乗ってきた。
「あの、」
「たまにさ、俺が居ないと思ってんのかしらねーけど、あんたと翔ちゃんが部屋でやってんの聞こえてきてるよ?知ってた?」
ふるふると首を振る。
「声、いっつも我慢してんでしょ?」
そう言いながら私の頬をそっと撫でる。
身体がビクリと跳ねた。
「俺とあんた、身体の相性良いと思わない?」
頬を撫であげた手はそのまま首筋を撫で、そして耳に触れた。
自然と反応してしまいそうになるのを我慢する。
「我慢…、出来なくさせてあげよっか」