第2章 睡蓮
「関係あるかわかりませんが、ここに寺嶋さんはいないんですね。」
ちょっとした赤葦の疑問に、少なからず烏野と青城のメンバーの表情が強ばった。
それに気付いてか気付かずか、木兎がキョロキョロし出す。
「そういやそうだな。
烏野の奴らは殆どいんのに、てらしーはいないんだな。」
赤葦に言われ、木兎もその事にあっれー?と首を傾げる。
別にいないならいないでそれまでではあるのだが、逆に殆ど揃ってる中でいないとなると逆に凄い気になってしまう。
てらしーは元気かぁ?等と、烏野の連中に話を振れば、何故か皆は俯いたまま。
すぐに空気を察した木兎が、赤葦に助けを求め視線を送るも、赤葦にも原因がわからないらしく軽く首を傾げられた。
どうやら空気を読まず軽率な質問をしたようではないらしい事はわかったが、一体どうしたのだろうか。
黒尾は何か知ってるかと見るも、黒尾も何も知らないらしく肩を竦める。
どうしたと、音駒と梟谷が妙な疑問に狩られた所で聖夜が口を開いた。
「翔君は2ヶ月前から行方不明です。」
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