第2章 GO FOR IT!! ~東峰旭~
「東峰、お前2組の子に告られたんだろ?」
はい?
机に伏せていた私は、その言葉に思いっきり顔を上げる。
いつも弱腰の東峰が、顔を真っ赤にしておどおどしながら、
「な、なんで知ってるんだ!?」
え、え、え、え?
「結構可愛い子だったのに、お前ふったんだろ?もったいねー」
東峰が告白?
あの、マフィアの東峰が?
「ぼーっとしてる暇ないんじゃない?」
友達の顔がにやりと歪む。
ああ、ほんとに、ぼーっとしてる暇なんてないのかもしれない。
でも、でも、
『私、東峰に嫌われたくない』
ぼそっと呟いた。
「じゃあ、他の子にとられてもいいの?」
『やだ!!』
条件反射で答えてしまう。
ああ、こんなに好きなんだな。
『明日…頑張ってメールしてみる』
「お!?えらーい!今日は私が奢ってあげよう」
やった!と表情を明るくしたが、
「ただし、今から東峰と喋ってくること。告白のこと聞いておいで」
その言葉に一気に表情が暗くなる。
『…明日まで待って』
「仕方ないな、明日までよ」
約束、と指切り。
ゆーびきーりげーんまーん
うそついたらハーゲンダッツおーごらす
ゆーびきった
『それずるい!!』
「ずるくない!」