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銀色の恋

第5章 木ノ葉隠れの里




ピチチチチ…
(鳥の鳴き声…ああそういえばさっき…窪みの中に飛び込んだな…)

「楠木…楠木…!」

はっ!

「…あれ…先輩…」

そうだ。さっきまで部活やってて、変な人たちが来て…それから銀髪の──

「あ、気が付いた?」
そう言って顔のぞき込んできたのはあの銀髪の男だった。大丈夫?と言いつつ他の人達の様子を見に行ってしまった。

ここはどこなのだろうか。辺りを見渡してみると一面、木、木、木。どうやら林か森のようだ。
覆いしげる葉のわずかな隙間から太陽の光が差し込み、地面に生える苔についた露にきらきらと反射していた。

辺りの様子に気を取られていて気付かなかったが、隣で先輩が心配そうな顔をしてこちらを見ていた。
「あ、すみません、大丈夫ですよ。ただ、あまりに突然のことで頭が…」
「そうだよね…俺もはっきり言ってよくわかってない」先輩も不安なのだろう。顔には出さないようにしているがさきほどからそわそわしている。

一通り仲間の安全が確認できたのだろうか、銀髪の男が帰ってきた。

「さて、まずは簡単な説明からしようか」

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