第8章 34日目
「ニノの部屋、初めて見たぁ」
中に入ると櫻井さんが座りもせずに、部屋をキョロキョロ見渡している。
「あ、ちゃん悪いね、こんな夜中に」
私に気づいた松本さんが声をかけてくれる。
「あ、いえ、そんな」
そのやり取りがなんだかお嫁さんになった気分で照れくさかった。
すると、松本さんから「なんで照れんの」とすかさずツッコミを入れられる。
「あ、いや、浮かれてました」
「はは、相変わらずフワフワしてんね」
「え!なんですかそれ、少し嬉しいです」
「あはは、やっぱあんたズレてるよ」
「え、え?」
戸惑う私に
「何、松潤とも知り合い?」
大野さんと櫻井さんが私を見る。