第11章 37日目
「ほら、もっとよく見せて。」
やっと向いてくれた二宮くんに嬉しくて、少しだけ近づいた。
「同窓会のために買ったの?」
「うん、へへへ」
「へへへって、あなた。」
「ちょっとね、奮発しちゃった。」
「へえ、似合ってる。」
「…ど、どうしたの?」
二宮くんが素直に誉めてくれるなんて。私は二宮くんの飲み掛けのコーヒーが入ったマグカップを覗いた。
「おい、変なものなんて飲んでないわ。」
「あ、そうですか…。」
「そんな可愛いスカートで行くの?」
本当に今日の二宮くんは変だ。可愛いだの、似合うだの恥ずかしい。
「いや、、そんな照れた顔が見たいがために言ったんじゃないんだけど。」
「え!?あ、え?」
「誰に見せるの、その足。」