第11章 赤い月夜 [東峰×西谷]
~西谷side~
「旭さん?月島がどーしたって?」
と、俺は窓辺で呆然としている旭さんを見た。
旭さんは、俺の質問には答えず俺を通り越して体育館倉庫の鍵を中から閉めた。
「えっ?旭さん!?なんで鍵・・」
と、俺は鍵を開けようとしたが旭さんに止められた。
そして、そのまま積んであるマットの上に倒された。
「ちょ・・・旭さん・・!!!」
俺の力じゃ勝てない・・・。
俺は、旭さんの顔を見た。
「・・・・!!!???」
旭さん・・・じゃない・・・。
その瞬間、旭さん?は俺の首に顔を近づけた。
そして・・・・、
ガブッ・・・・
えっ・・・・・・?
「あっ・・・・あぁ・・・旭・・・さ・・ん・・。」
なんで、俺の首噛んでるんですか?
ジュル・・ジュ・・・・。
何・・・飲んでるんですか・・・?
「あ・・・・旭さん!!!!!!!!!!!!」
俺は、本気の力で旭さんから離れた。
「はぁ・・・はぁ・・・・。」
俺は噛まれた首を触る。
触った手には首からながれる血が付いていた
「はぁ・・・、あんた・・・誰っすか?」
旭は西谷に笑いかけた。
「俺は、ヴァンパイヤだ。お前の血、オレによこせ。」
「ヴァンパイヤ?・・・。ふっ・・・そうか・・だから旭さんの感じじゃなかったのか・・・。」
「ふっ・・物分りはいいな。西谷」
「ったく・・・旭さんじゃなければぶん殴ってたのに・・・。」
「んで・・もうオレの意図は分かってくれてるかな?」
「ハハ・・なんとなくな・・。大方、血をやるとか何とかをしないと旭さんは帰ってこないんだろ?」
「正解。さすが西谷。じゃあ、遠慮なく・・・。」