第10章 赤い月夜 [澤村×菅原]
~澤村side~
「まったく、結構強情なんだね~。君のスガ君」
「す・・スガに何をしたんだ。」
俺は、体を起こした。
「あぁ?大丈夫だよ。ちょっと眠ってもらっただけだよ。」
俺はまた、怒りにかられた。
「でも、俺もただやるべきことをすれば体返すのに・・。ただ、君の血をもらいたいだけなのに」
と、そいつは俺を見た。
「・・・分かった。」
「えっ?」
「やるよ、俺のでよければ」
と、俺は潔く制服を脱いだ。
「ふっ・・、さすが主将さん。」
と、そいつはおれに近づいた。
「じゃあ、今度こそ、いただきます♥」
カブッ・・。
「ん・・!!」
噛まれた首筋が焼かれるように熱い!!
ジュル・・チュウ・・・。
耳元に近いから、嫌らしい音がダイレクトに聞こえる。
「んっ・・んん・・」
吸ってるこいつもすごくいい声になっていた。
「うっ・・くっ・・・・!!!」
俺も、吸われているだけなのに体まで熱くなってきた。
「・・ぷはぁ・・・、いいね大地君・・・。すごくおいしい・・・。」
そいつは、憂いに満ちた目で俺を見た。
「はぁ・・・もう・・いいだろ?」
「ん~、良いんだけどね・・なんか物足りなくなっちゃった。」
「なん・・だと・・・?」
「ねえ・・・」
と言い、そいつは服を脱ぎだした。
「抱いてよ。大地君」
と、そいつは俺を挑発した。
「・・・スガを返せ」
「抱いてくれたらね♥」
と、また胡散臭い笑顔で俺を見る。
「・・・断る・・と言ったら?」
「ふふっ・・・菅原君、永遠に闇の中で眠り続けちゃうよ」
「くっ・・・」
「分かった・・。」
「やった・・って、わあ!!!」
おれは油断した奴を押し倒した。
「いっそ、俺がいつもスガにしてるみたいにやってやるよ。」
「へぇ・・結構強欲なんだ~、大地♥」
「お前には呼ばれたくない。」