第6章 熱い男の熱い愛 [西谷×田中]
事の発端は、一週間前・・・。
「次の土曜から一泊二日で箱根行くぞ。」
部活終了前のミーティングで、突然烏養が言い出した。
「?? 箱根ってどこ?」
「俺が知るわけねえだろ。」
と、影山・日向の変人コンビが言う。
「コーチ、なんでいきなり・・・。」
澤村がバカ2人を無視して質問した。
「この前『町内福引大会』ってのあったろ?」
「はい、たしか特賞が・・、」
「そうだ、『箱根温泉一泊二日の旅』だ。」
「えぇ!? コーチ当てたんですか?」
「あぁ、うっかりな。」
「すっげぇ!!!俺5回やって全部ティッシュでした!!!」
「ツッキーは、あの福引大会で二等取ったんだぞ!!」
「まじでーー!?」
「山口うるさい」
「ゴメン、ツッキー」
「烏養君、良いんですか?」
「あぁ、最大20名様までだからな。俺と先生含めても行けるぜ。」
「あ・・ありがとうございます!!」
「おい・・・ノヤッさん・・・。」
「おぅ、龍・・・。」
「これは、千載一遇の大チャンスだ。」
「おう、このチャンスを逃す手はねぇ!!」
この時の二人は、まだ燃えまくっていた。
なぜなら・・・・・。
潔子さんの入浴姿を見れる!!!!!
「ノヤッさん!!ついに来たぜ!!」
「おう!!まずはどう覗くか・・・・。」
「あっごめん、私行けない。」
「「ええええええぇぇえぇぇぇぇ!!!!!!!??????」」
「なんかあんのか? 清水。」
「オープンキャンパス」
「あぁ、そろそろそんな時期か。」
澤村もしみじみ言う。
「だから、すみませんが欠席します。」
潔子さんは武田に告げた。
「そ・・・そんな・・・潔子さん・・・。」
西谷と田中はすでに落胆しかけていた。
「あっ・・すみません・・。私も・・・。」
と、一年のマネージャー谷地も言い出した。
「「ええええええぇぇぇえぇぇぇぇぇ!!?!? 谷っちゃんも!!??」」
「はい、母方の実家の一周忌で・・・。」
「あぁ、それは仕方ないですね。」
と、武田は承諾した。
「おし、他はねぇか?」
と、烏養は言う。
「じゃあ、土曜の9時に校門前集合な」
「「オッス!!!」」
田中・西谷以外は、楽しそうに言った。