第39章 獣の願い [黒尾×灰羽]
「クロさーん!!!」
あれから数か月、リエーフは普通に生活している
言葉もオレと潔子ちゃんが教えたからちゃんと喋れる
ただオイカワとは相変わらず威嚇が続いているから仲が悪い
「クロさん!!今日は何を教えてくれるんですか?」
と、ソファで本を読んでいた俺の後ろから抱き着いてきた
「んあ?今日なぁ~・・・」
「クロ君」
と、俺はオイカワに呼ばれた
リエーフは近づいてくるオイカワをフーッ!!と威嚇していた
「今日、アレお願いしていい?」
「…アレか」
「うん、もうすぐだから。」
とニヤリと笑うオイカワは威嚇を続けるリエーフを見る
「…分かった。」
と俺は本を置いてソファから立ち上がった
「えぇ?クロさん行っちゃうの?」
「あぁ、出かけてくるから今日もあそこで潔子ちゃんを監視してる変態2人と遊んどいて」
と、部屋の隅から薬を調合している潔子をガン見している2人組を指差す
遊び相手を見つけた瞬間、リエーフはパァアアっと明るくなって2人のもとに走って行く
リエーフが離れたから、俺はオイカワの使いに向かう
「…クロ君、変な情を掛けちゃダメだよ?彼は所詮・・・」
「分かってるって」
と、俺は瞬間移動魔法を使う