第20章 あなたのせいですよ [赤葦×木兎]
「木兎さん、ついてます」
と言い、俺は木兎さんの顔を引き寄せて口から垂れたアイスを舐めた。
「はぁ…やっぱり甘いですね」
と木兎さんを見ながら言うが、
舐めたのがいけなかったようで、木兎さんはもじもじし始めた。
「なんですか?」
「あっ…あかーし…」
木兎さんの言いたいことは分かる。
でも俺は、
「なんですか?」
と、わざと顔をギリギリまで近づけ聞いた。
「あっ…あの…もっと…」
「もっと…?」
「……もっと…キスして…」
いつもと違う弱い木兎さん
いつもより甘えてくる木兎さん
汗ばんだ体に纏う薄い寝巻き
そして、キスしてとねだる上目遣いで頬を赤くしている木兎さん
俺は、そのすべてが愛おしく可愛く思えた。
そして、そのすべてを汚したくなった。