第13章 生命力
私の部屋に、霧の姿をした彼らが、
ドアをすり抜けて入ってきた。
その様子に、私は腰を抜かしてしまった
やはり、彼らは化け物だと確信してしまった
大倉「#name2#ーーっ!!!!!」
大倉はソファーに倒れている彼女に気付き、
風のように飛び上がり、彼女の前に降りた
優しく身体を揺するが、
彼女は青い顔をして意識を失ったままだった
そして、仲間を見つめ、涙を流しながら
焦りや悲しみを訴えた。
その様子を見て、丸山と横山が彼女に近づいた
そして、丸山はそっと彼女のお腹に手をあてて、
横山に小さく頷いた
その合図に横山は声を出した
横山「亮!」
突然呼ばれた錦戸は驚いたが、
二人の側に歩み寄った
錦戸「な、なんや?」
自分が呼ばれた理由が分からない錦戸は
不思議そうな顔をしたが、
横山は少し笑いながら言った
横山「ちょっと、痛いけど我慢せえよ...」
そう告げると、
自分の牙で彼の腕を服の上から噛みついた。
錦戸「!!!!!」
突然の事で驚く錦戸に、
丸山は血が溢れている錦戸の腕を掴み、
彼女の口にあてがった。
大倉「な、何を!!!!!」
大倉が止めさせようと丸山に掴みかかる
横山「助けたいんやったら、邪魔するな!!」
横山が怒鳴る
そして、丸山が今の行動に説明し始めた
丸山「弱ったの身体には、
一番生命力のある人の血が必要なんだ、
血の気の多い人のね...」
みんなは、唖然としていた
錦戸「な、何で俺やねん!」
錦戸は怒りながら、血を流し続けた
それを見て渋谷は笑う
渋谷「その役は亮しか無理やな」
横山も言葉を続けた
横山「赤ん坊で弱ってるから、
亮ぐらいの元気な奴の力をわけてもらわんとな...」
その時、彼女は口に入った血に噎せた
そして、微かに目を開けた
そして、小さな声で伝えた
「マ、マリア、様が...」
そう言うとまた意識を失った
その様子を見て村上が呟いた
村上「また、マリア様か?」
みんなは深刻な顔をした。