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脱出せよ【黒子のバスケ】

第4章 俺と僕


征十郎が言うに私が来る二日前にはもう皆はここにいたらしい。皆はこの体育館で目が覚めたとか。

そこで皆で探索をして情報を集めていたらしい。

今わかっていることは

玄関や窓にはシャッターが閉まっていて鍵がないと出られないということ。

体育館以外の扉には鍵がかかっていて中に入れなかったということ。


これを聞いたとき何かが私の中でひっかかった。
でもなんだかよくわからないのでたいして深く考えないことにしよう。


そして探索に行っていた紫原君、黄瀬君、青峰君、伊月さんが戻ってきていないこと。

緑間君も同行していたらしいけど、あの私を見つけた所らヘんであの男の子に追いかけられてはぐれたらしい。

今はそのことについて皆でミーティング中。


「頼れる奴が伊月しかいいひんやんけ。誰やこんな組み合わせ考えた奴……」

「いや、伊月もたいがいっす…」


という日向さんと今吉さんの話しは聞かなかったことにしよう。うん。心の片隅で鍵を閉めよう。


「ん?鍵…?」


私はブレザーのポケットに手を突っ込んだ。

ない。ないないないないないないないない!

音楽室の鍵がない!


あれ?確か使った後ポケットに入れて…


「……落としたのか」


そりゃかつがれてあんなに激しく移動したらそうなるよね。

取りに行かねば!!!

と思っていたら


「とにかく探しに行くメンバーを決めないといけませんね……。渡辺さんは待機として、あとはどうしますか?」

「ちょっと待って黒子君ーー!?」


異議ありだ。ありまくりだ。


「なんですか?」

「爽やかになんですか?じゃないよっ!耳ふさいでなんですか?じゃないよっ!なぜ私は待機なのーーーーっ!」


ガックンガックン黒子君の肩をつかんでゆらす。


「…あの…やめてくださ…うぷ」

「ひどいひどいひどいひどい!黒子君だけは信じてたのにーーっ!」

「おい!お前が信じていたのは黒子だけだったのか!?」

「わ、渡辺さんおもしれぇ……!」


高尾君は腹筋崩壊寸前である。ピクピク床にダウンしてるよ!?大丈夫!?将来笑い死にしないでね!?そんな葬式呼ばないでね!?


「おい!黒子の顔が真っ青だぞ!人間って本当に青い顔するんだな…」

「木吉!感心してる場合か!」


…昔から私って場の雰囲気壊しちゃうんだよね…。ごめんなさい。
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