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脱出せよ【黒子のバスケ】

第5章 再開


その後結局収集がつかなくなってよくわからないままミーティングは終わってしまった。

皆またお腹が減ったのか食料のある体育館へと向かっていく。

征十郎と緑間君は何かを考えこんで座っていた。

ずっと私の隣にいたさつきちゃんは目を見開いて話しかけてきた。

「咲姫ちゃん大丈夫!?」

「え!?何が!?そんなに顔見てどうしたの!?私そんな変な顔してる!?」


別に美人とか言える顔でないことは自負している。平均だ。私は平均だと思って生きてきた!


「そうじゃなくて…顔真っ青だよ!」

「へ!?」


貧血が顔に出てきたーーーーーー!?やばい。頑張れ私の血液!


「なんだ、また貧血か?」

「……みたいです」


すると何でいわねぇんだ的な感じでため息が聞こえてきた。

征十郎もその一人である。


「いや今回は軽い方だから!」

「貧血になる度にそれを言われているからね。嘘なのはばれてるよ。」


嘘発見機かお前は。

あー、頭クラクラする。


「なんか……貧血だけじゃないっぽい…」

「…言うのが遅いだろう。」


自業自得だ、と緑間君に冷たく言われる。


「ですよねー…」


クラクラしすぎてドサッと床に倒れる。まさか倒れるとは思わなかったのか三人が慌てだした。


「咲姫っ!?」

「おい、しっかりするのだよ!」


なんか私倒れてばっか…。メンタルも体も弱いなぁ。

そこで私は自分の体に違和感を覚えた。


「え………!?」


私の足が光を発して消えていっていた。

足だけでない。光を発してドンドン下か上へと消えていっている。


「なに…これ…?」


痛くもなければ気持ち悪くもない。が、頭のクラクラはピークだった。


「咲姫ちゃんっ!?何で!?嫌!消えないで!!!」

「何がどうなっているのだよ!」

「咲姫…!」


手を伸ばした征十郎の体温を感じることがないまま私は完全に消えた。手に握っていたジャージの感触はなかった。
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