第3章 *1*
リヴァイは、エルヴィンの頼みを聞き部屋を出て、リヴァイ班に伝え実行は明日となった。ついでなのか、ハンジも同行する事なった。
翌日になると、リヴァイ班とハンジを交えた部隊は人影が目撃された場所へと到着する。
「兵長、此処ですか?」
リヴァイに質問する人物は、リヴァイ班に所属しているオルオだ。リヴァイは、あぁ…と短く返事をしてからハンジの方を見る。
ハンジは、ウキウキと目を輝かせながら森を見ていた。そう、その森はキュラ達が住んでいる場所だ。そうとは知らず、リヴァイ班とハンジは立体機動に移り森の中を探索し始める。
暫く立体機動で移動していると……。
「兵長、あれを見て下さい!」
同じリヴァイ班であるペトラが何かを発見し、指を向ける。其処には、湖の近くに座っていてフードを被っているキュラの姿。リヴァイ班とハンジは、その姿を確認する。
「本当にいるんだな…。」
リヴァイ班であるエルドがそんな事を言っていると、リヴァイはある事を言い出す。
「今は、様子を見る。壁外だけでただ者ではないのは、確かだ。」
リヴァイの言葉に、各それぞれ了解!と返事をする。一方で、キュラはいつも通りに湖の近くに座り鼻歌に夢中になっていた。
すると、その後ろから現れるクロークは微笑んでキュラに座る。しかし、いつもとは違う事に気が付き、辺りを集中させる。
やがては…人の気配…つまりリヴァイ達の存在に気が付く。
──この匂いは、人間か…。という事は確実にいるな…。
睨み付けるように辺りを見回す。その時、強い風が吹き付ける。その影響でキュラのフードが取れ、耳が現れる。