第7章 *5*
足止めの言葉を聞いたキュラは、目を細めてはアルミン達を見ていた。アルミンは、目を僅かに見開いては、ジャンに女型の巨人には、知性があると言い出す。
ジャンは、おっかねぇな…と言葉を漏らすが引こうとはしない。
「お前…本当にジャンなのか?俺の知るジャンは自分のことしか考えてない男のハズだ。」
ライナーの言葉に、ジャンは目を瞑り失礼だなオイ…と言い出しては、馬の手綱をギュッと強く握り締める。
「……オレはただ誰の物とも知れねぇ骨の燃えカスに…がっかりされたくないだけだ…。」
最初の出来事を思い出したら、ジャンは語り出す。あの時、第104期生の被害はとんでもなかった。その想いがジャンの胸の中にある。
「オレは…!オレには今何をすべきかがわかるんだよ!そして、これがオレ達の選んだ仕事だ!力を貸せ!」
ジャンは、声を張り上げては皆に想いを伝える。それを見ていたアルミンは、自分のフードを深く被る。
「フードを被るんだ!深く!顔があいつに見えないように!あいつは僕らが誰かわからない内は、ヘタに殺せないハズだから!」
アルミンの行動に目を見開き驚きの表情をするジャン。それを見ていたライナーも自分のフードを被り始める。
「なるほど…エレンかも知れないヤツは殺せないと踏んでか…。気休めにしては上出来、ついでにヤツの目が悪いことにも期待してみようか。」
ライナーは、僅かに口元を釣り上げてはそんな事を言う。それを見ていたジャンは、落ち着いた声でアルミンに言う。
「アルミン…お前はエレンとベタベタつるんでばっかで気持ち悪いって思ってたけど…やるヤツだとは思ってたぜ…。」