第6章 *4*
それを軽々しくよけては、キュラの9本の尻尾が動き始める。巨人の腕に尻尾が巻き付いたと思いきや、そのまま簡単に腕をもぎ取る。
そこから一気に、巨人の血が流れ出す。しかし、そんなの気にせずキュラはもう1本の腕も同じようにもぎ取る。
そして、一気にジャンプをしては頭と胴体の繋ぎ目である首に向かって一気に尻尾を突き刺して、離れさせる。これで、あっという間に巨人1体を倒した。
クロークの場合は、スピードと言ってもいいかもしれない。クロークは、巨人の両足を鋭い爪で一気に切り落とす。その場に座ってしまった巨人の首を切り落とせば、完了となった。
シーラは空中戦が得意だ。高く飛び上がっては、一気に下へと落下して鋭い爪で巨人の右目を奪う。それだけではない。ついでとばかりに、左目も奪う。
視界を奪われた巨人は、暴れ回るしかないがその隙を作っては、一気に巨人の首を落とす。そんなことは、3人にとっては容易いことだ。
それぞれ、動きを合わせてはあっという間に巨人8体も討伐をしてしまう。これが妖怪の力であり、人間が恐れていたことだ。
キュラは尻尾をしまっては溜息をつく。
「時間を掛けてしまったな。」
「キュラ、汚れてる。帰ったら、洗わないとね。」
空から降りてきたシーラは、キュラの髪の毛に付いている血を見ては、そんなことを言っていた。クロークは、自分の手に付いた血を見てはペロッと舐めるが、嫌な表情をする。
「不味い。どうする?キュラ。このまま行くか?」
「見に行く。さっきの巨人も気になるし。」
「さっきの巨人…。女型の巨人だよね?」