第6章 *4*
「結構の集団だね。一体、どこに向かってるんだろう…。」
シーラは、バサバサと音を立てながら飛んでいる。その時だった。キュラは、何か音を察知したのか違う方向を見ていた。
正確には、後ろの方を見ていた。それに気付いたシーラは、不思議な表情をしてはキュラに質問をする。
「どうしたの?キュラ。」
「……何か来る。」
その一言に、走る足を止めるクロークは睨みつけるようにその方向を見ていた。シーラもその場に降りては、キュラを下ろす。
すると、ドシドシという足音が聞こえてくる。その音を聞いたキュラは、9本の尻尾を出しては構える。同じように鋭い爪を構えるクロークとシーラ。
そして、意外な巨人に目を丸くさせる3人。そう、巨人を連れてきてはその巨人が奇妙だった。何よりも女の形をしている巨人。
「あんなの見たことないよ。」
「あぁ。同感だ。何よりもアイツは速い!」
既に、女型の巨人はすぐそこまで来ていて、3人を踏み潰そうとしていた。咄嗟の判断で、3人はかわす。
女型の巨人が連れてきて、巨人の数体は3人に反応を示す。ようは、食べたいという衝動だった。女型の巨人は、気にすることなくどこかへと向かって行った。
「面倒くさいモノを連れてきて……。」
「ボク達にとっては、どうにでもなるモノだよ。さっさと片付けよう。」
舌打ちをしながら女型の巨人を睨み付けていたクロークに対して、キュラは他の巨人を見てはそんな事を言っていた。
巨人の数は、約8体ぐらいとなっていた。1体の巨人がキュラに襲い掛かる。