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壁外の九尾狐【進撃の巨人】

第6章 *4*


これがエルヴィン団長が考案した理論だ。この陣形を組織することで我々の生存率は比較的に伸びた。お前達新兵には1か月でこの『長距離索的陣形』を熟知してもらう。

今回の調査に当たってこんなことを言っていた。つまり『長距離索的陣形』を頭に入れておかなければ、何も始まらない。全体的に迷惑を掛けることになる。

「長距離索的陣形!展開!」

エルヴィンの掛け声で、全体的に動き始める。エルヴィンは、次列中央・指揮。ミカサは、三列三・伝達。エレンがいるリヴァイ班は、五列中央・待機。サシャは、次列三・伝達。アルミンは、次列四・伝達。ジャンは、三列四・伝達。

前方半円状に長距離だが確実に前後左右が見える距離で等間隔に兵を展開。可能な限り索敵・伝達範囲を広げよ。お前達新兵はここだ。

荷馬車の護衛班と策で支援班の中間。ここで予備の馬との並走・伝達を任せる。主に巨人と接近するのは初列索敵班の兵士だ。彼らは巨人を発見次第、赤の信煙弾を発射する。

信煙弾を確認次第同じようにして伝達。こうして先頭で指揮を執るエルヴィン団長に最短時間で巨人の位置を知らせるのだ。

そして今度は団長が緑の信煙弾を撃つ。陣営全体の進路を変えて新たな方角に舵をきるためさ。全隊に方角を知らせるため、皆が進路に向けて緑の信煙弾を撃つ。

この要領で巨人との接近を避けながら目的地を目指す。たいていの巨人は馬の長距離走力には適わないのだ。個体によるが力を限界まで消耗した巨人は極端に動きが鈍る。

しかし、毎度こう上手くまけるわけでもない。やはり個体によっては短時間の馬の走力を上回る巨人もいる。
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