第5章 *3*
この場に残ったのは、ミカサ、アルミン、サシャ、コニー、ジャン、クリスタ、ユミル、ライナー、ベルトルト。あと、何人かが残った。
ミカサは、黙って皆を見ていた。アルミンは、最初の数秒は黙っていたが、皆…と呟くように言った。
「あぁ……クソが…。最悪だ、チクショウ…。調査兵団なんて…。」
「…う…嫌だよぉ…。こわいぃ…。村に帰りたい…。」
「あぁ…。もういいや…どうでもいい。」
ジャンの顔色が悪く、サシャは涙を流してコニーは、殆どが投げやり状態だった。ライナーは、黙りクリスタも黙ってはいながサシャと同様に、涙を流しブルブルと震えていた。
「泣くくらいならよしとけってんだよ。」
クリスタの隣にたって敬礼をしているユミルは、クリスタの方を見てそんな事を言っていた。ベルトルトは、黙って視線を後ろの方を見たいた。
「第104期調査兵団は、敬礼をしている総勢21名だな。よく恐怖に耐えてくれた…君達は勇敢な兵士だ。心より尊敬する。」
エルヴィンは、残った者にそんな風に語り掛けた。その場を去っていた新兵を見ていたキュラ、クローク、シーラは、目を細めて睨んでいた。
「腰抜けの中の腰抜けどもだな…。」
「人間だから仕方ないよ。ボク達より脆い体なんだから。自分の体を大切にしないとね?」
「それに、僕達の場合は治癒能力が高いからすぐに治るけど…人間の場合は、時間を掛けて治すみたい…。」
3人は、そんな話をしていたのだった。壁外調査を1ヶ月後と聞いた3人は、元の住処へと変えるのだった。そんなに、時間は掛からず、平和な場所へと戻ってきた。
キュラは、バサッとフードを取る。そこから現れる耳。