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壁外の九尾狐【進撃の巨人】

第5章 *3*


「は?嫌に決まってんだろ。調査兵団なんか。」

ジャンは、当たり前のように話すが、コニーが、え?…じゃあお前、なんで…と不思議そうに質問をまたしてしまう。

「別に巨人が怖くないから調査兵団に決めたわけじゃねぇよ。そして、有能な奴は調査兵団になる責任があるなんて言うつもりも無いからな。」

ジャンが真面目に答えては、あとからエレンみてぇな死に急ぎ野郎とオレを一緒にすんなよ、と追求する。どうやら、ジャンはエレンとは比べてほしくはなかったみたいだ。

「訓練兵整列!壇上正面に倣え!」

ついに指示が出てしまった。その時、ジャンはオレはな…と言葉を繋げ始める。

「誰かに説得されて自分の命を懸けているわけじゃない。こればかりは自分で決めずに務まる仕事じゃねぇよ。」

ジャンは、それだけサシャとコニー伝え移動
し始める。次々と訓練兵は整列し始める。キュラ、クローク、シーラは、物影からその訓練兵を見ていた。

「新兵勧誘式だとな…。人間は、哀れだ。」

クロークは、呆れた表情をしながら訓練兵を見ていた。

「哀れだからこそ、人間なのだろう。一つの命を投げ出して後悔するのも人間。」

シーラも同じような言葉を言う。それに同意をするキュラ。元々、人間嫌いな3人は、何とも思わないだろう。

「人間の寿命は、短い。ボク達…妖怪とは違ってね。その短い寿命で…どこまで足掻き続けるかが問題なんだと思うよ。」

妖怪である3人は、前と言ったように時間の流れの感じ方が全く違う。彼女達の方が、永遠とも言えるような寿命を持っている。

人間である彼らは、100年以内の寿命しか持っていない。
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