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壁外の九尾狐【進撃の巨人】

第5章 *3*


「あんた弱いくせに根性あるからね。」

「あ…ありがと。」

「マジかよ…。アルミン、お前まで。」

アルミンの言葉の意味は、調査兵団に入るという事だ。それも自分の意志で。その事に驚きを隠せないコニーは、やがて難しそうな表情をして天井を見上げる。突然、アルミンはあることを言い出す。

「アニってさ…実はけっこう優しいね。」

この言葉に、流石のアニも数秒黙ってからやがては、は?と言葉を漏らし隣にいるアルミンを見る。

「だってぼくらに調査兵団に入ってほしくないみたいだし、憲兵団に入るのも何か理由があるんじゃないの?」

「………いいや。私はただ自分が助かりたいだけだよ。」

全ての立体起動装置の調べを終わったが、結果が残念な事に誰も使っていなかったという。この結果から読み取れるのは、巨人を討伐した犯人が分からないというのだ。

「しかし今はこの後の新兵勧誘式の方が心配だ。」

「果たして調査兵団に入団する酔狂な新兵がどれほどいるのか…。なぁ、エレンお前の同期にウチを志願する奴はいるのか?」

エルドとグンタが、この後に行われる新兵勧誘式を心配していた。そしてそれはエレンの同期であった。グンタが、エレンに問い掛ける。

最初、エレンはいますよ、と答えるが後から数秒考えたのか、いえ…と言葉を濁らしながら言葉を続ける。

「いましたが…今はどうかわかりません。」

コニーは、地面に座り込んでサシャ、アルミン、アニは壁に寄りかかり新兵勧誘式が始まるのを待っていた。その時、ジャンが4人に近づく。

「ジャン、どうして突然調査兵団に?その…怖くないのですか?」

サシャが一番気になっていたのか、ジャンに質問をする。
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