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壁外の九尾狐【進撃の巨人】

第4章 *2*


キュラは、ふんわりとした微笑みを浮かばせながら2人に、尻尾を使って寝かせようとする。やがては、シーラが先にキュラの尻尾に寝っころがる。

「折角だし、僕もキュラの尻尾の上で寝かせてもらうよ。」

それを見ていたクロークは、はぁ~と一度溜息をしてから同じようにキュラの尻尾に寝っころがる。

「……温かい…。」

クロークがそんな風に呟いていて、クス…と僅かに笑っているキュラだった。そのまま、3人がくっついている状態で深い眠りについてしまった。

翌朝になると、まだハンジは巨人の実験を語っていた。

「…なので今回の実験では新たに得られた情報は無いね。今まで話したことは訓練兵の時に教わってるハズだ。エレンも知って他よね?」

「はい…全部知ってました。」

エレンは、睡眠不足の為…どこかへと視線が向けられていた。しかし、巨人の実験を語っているハンジはそう感じてはいなかった。

「なのでここから私独自の推測を交えてもう一度解説するよ。」

そのハンジの一言に、ビクッ!と跳ね上がるエレン。エレンは、体力の限界に近かったのだった。

「はい!?あの…もう…。」

「まず巨人との意思の疎通に関してだけど気になる事例があるイルゼ・ラングナーという──」

「ハンジ分隊長はいますか!?」

ハンジが発言しようとした時、バンッ!と勢いよい開かれた。この扉の音で、外で寝ていたキュラ、クローク、シーラも起き上がり様子を見ていた。

ハンジは、ガタッ!と椅子から立ち上がる。

「被験体が…巨人が…2体共殺されました!!」
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