第4章 *2*
「同然だ…。お前は自分自身を掌握できてない。お前が寝ボケて巨人になったとしてそこは地下ならその場で拘束できる。」
リヴァイは、条件の1つ守るべきルールだ、と当然のように話す。その話を聞いたエレンは驚きながら思わず沈黙する。
そして、リヴァイはエレンが掃除した部屋を見に行くと言って、その場から離れ上へと階段を上る。そのタイミングで、キュラも動き始める。
リヴァイが向かっている部屋へと移動するのだ。リヴァイは、エレンが掃除したとされる部屋に入るが、満足の顔が見えない。リヴァイは、舌打ちしながらやり直しだ…と呟くような言う。
「人間って、随分と拘るのね…。」
怪しい笑みを浮かばせながら、キュラはリヴァイに向かって言うと、その声に反応してその方向を見るリヴァイ。窓の縁で座っているキュラの姿。
「…何のようだ?」
リヴァイは、声低くさせキュラに質問をするが、クスと笑うだけで何も答えようとしない。やがて、キュラは床に視線を向ける。いや、床よりも更に下の方を見ているように見える。
「あの子…見かけない顔ね。なんかの新入り?」
「俺達が監視している奴だ。これ以上質問は受け付けねぇ…。」
リヴァイの言葉に、へぇ~と言葉を漏らす、キュラはフードを被っている為、耳は今は見えない。隠しているのだ。
「人間が人間の監視か。よく分からない。だが、今の人間の敵は、あの巨大な体を持った奴じゃないの?なんだっけ…巨人って言ってたよね?」
「余程、知識を持っているな…。だからと言って、お前らに答える気はない。」
リヴァイは、睨み付けるようにキュラを見る。