第2章 再会
ポンポンと弾む会話になかなかついていけないまま、リードしてくれるミカちゃんの横でちびちびとカクテルを口に運ぶ。気を遣って話題を振ったりしてくれるミカちゃんには申し訳ないが、慣れない空気にかなりしどろもどろだった。
お店のバイトで働いていてくれているミカちゃんは、事に真相には何も触れる事は無かった。それでも「次の恋です!」と半ば無理やりに仕事後にこうして合コンという場をセッティングしてくれたのだ。目の前には、自分より少し若い大学生の男の子が二人。隣はミカちゃんで、四人で座る個室はお酒と簡素な食べ物がテーブルに置かれていた。聞けば、彼らはミカちゃんの大学の姉妹校に在籍している学生だという。大学三年生という事で、話は将来の事やサークル、他愛もない話で盛り上がった。
二人ともわりと話しやすく、明らかに部外者の私にも気を遣ってくれているのか参加できる話題を提供してくれた。そのうち、就職の話などではアドバイスをしながら、私も自分の話を交えつつ楽しく過ごす事が出来た。ムードメーカーの様な役割を果たしてくれていたのは、無邪気に笑う葉山くんだった。どこか年下の従弟のような雰囲気を持つ彼には親近感も沸いて、私も話しているうちに自然と笑顔になった。ふとした時に笑えば、葉山くんがきょとんと眼を見開く。その表情に今度は私がきょとんとすれば、葉山くんはカラカラと笑った。
「めぐみさんさ、笑うと印象変わるよね!そっちの方が良いよ!」
「えっ、そうかな?」
「うん。何か黙ってると結構クールな印象なんだけど、笑うと一気に可愛くなるね。」
「…かわっ!?!?」
「あ、照れてる?めぐみさんかわいー!!!」