第3章 失礼な男の正体。
「なんだよそれw」
『どうせ女らしくないですよ!』
[もっと女らしくしろよ。。か。。。]
さっき言われた元カレの一言がまた頭をよぎって。。。
不覚にも泣きそうになったからごまかすようにジードラゴンのグラスのシャンパンも飲み干した。
「またw人のまで飲んだw」
『いいじゃん。ジードラゴンだからいつも高いお酒たっくさん飲んでるでしょ。これぐらい頂戴よ』
「ねぇ。それやめない?」
空いたグラスにシャンパンをつぎ直しながら言う。
『何が?』
「ジードラゴンって呼ぶの。やめない?」
『だってジードラゴンじゃん』
入れてもらったシャンパンを飲みながらジードラゴンを見ると、真剣な顔をしてコッチを見てたからむせた。
『ごほっ。。ごほっ。。』
「おい。大丈夫かよw」
そう言ってクシャっと笑って私の背中を擦ってくれる。
『だいじょぶ。。ありがと。。そっちも。おいって呼ぶのやめてくれない?』
「え?あーそう言えば名前聞いてなかったw」
『ハル』
「ハル?」
『うん』
「俺はジヨン。クウォン・ジヨン」
『へぇ、ジードラゴンって本名じゃないのか』
「は?当たり前だろw」
『それもそっかw』
「で?」
『ん?』
「ハルは今日一体何があったの?」
『え?』
「普通ならあんな状況にならないでしょ。それに。ずっと泣くの我慢してる」
『。。。』
全身びしょ濡れだった事は見ればわかる。
何かあったのかもって思うのも当たり前。
だけど。。。
ずっと泣きそうなの我慢してた事も気づいてたの?
なんで?
エスパーなの。ジードラゴン。