第3章 失礼な男の正体。
中に入るとラックに掛けられた綺麗な服。
そして靴にバッグに小物まで。
[好みの物ばっかりなんですけど。。]
思わずため息が出てしまうくらい私の好きなデザインばかりだった。
[やっぱジードラゴンってセンス良すぎ]
「どちらからご試着されますか?」
後ろから店員さんに声をかけられて思わず。。
『あ。。すみません。。私こんな汚いカッコで。。。』
「いいえ。今日は凄い雨でしたものね。気になさらないで下さい。」
『いや気にしますよ!こんな素敵なお店にこんなずぶ濡れの女が。。。それにこんな時間に申し訳ないです。。。』
「フフフ笑。大丈夫ですよ!クウォン様はお得意様ですから。それに、騒ぎになると困るので、いつもご来店されるときは営業時間外なんです」
そうにこやかに笑いながら私が選んだ服をフッティングルームに持って行った。
「どうぞ」
そう言われて私はフィッティングルームに入り濡れた服をなるべく汚さないようになるべく隅の方に置いた。
『うわっ。。かわいい。。。』
試着を終えて鏡を見た私は思わずそう言った。
長袖のワンピは袖がシースルーになっていて、首はハイネック。
デコルテのあたりにもシースルーのラインが入っていて膝丈のタイトなスカートには横にスリットが入っている。
「おい。おせーよ。まだ着替えてんの?」
急に背後からジードラゴンに声が聞こえて。。
『あ。ごめん今で。。る。。!!』
急いでフィッティングルームを出たら思ったよりもすぐそこにジードラゴンがいたから。。
「あ。。。ぶね。。。そんないきなり出てくるなよ笑」
びっくりしてつまづいてジードラゴンに抱きとめられる形になってしまった。
『あ。ごめん!』
「それより。。いいじゃん。すげぇ似合ってる」
『あ。。ありがと。。。』
「あとコレとコレとコレも一緒にお願いします」
そう店員さんにジャケットとバッグとアクセサリーまで渡した。