第8章 2-第四話
葛葉の血が混ざってて良かった、とつくづく思う。
「あっスイマセン、助けてもらっちゃって。」
まさかの姫様気付いてない。
「ん~ん、全然だよ。てか役目全うしただけだし。」
「…華ちゃん!?」
「うん。」
「戻った方が話しやすいかな。」
「今更当然だけど…華ちゃんてさ、天狗だよね。」
「一応ね、混血だからさ。葛葉の術も使えるし、そこそこ便利だよ。」
「混血ってどういうこと?」
「父方のじいちゃんが烏水でばあちゃんが狗神。母方のばあちゃんは鳴神でじいちゃんが葛葉だったと思う。てか、烏水の血って四分の一しか入って無いんだ!」
我ながら凄いことになっているなぁと思う。
「凄いね…。」
言ってはいけない事だけどこれに加えて双子の姉がいる。姫様には秘密にしないといけないらしい。
「ほんとだよね。ここまでなると、裏切るんじゃないかとか言われる。」