第8章 2-第四話
「えっ…」
「郷の人達に結構嫌われてた時期もあったよ。」
こっちは親が殺されてるのに、私達を責めるなんておかしい。もし、私たちが裏切っても文句言えないよね。
「今は表に滅多に出ないから落ち着いてるけど…たぶん郷の人、私が決起なこと…っていうか『決起』っていう役職すら知らないと思う。知ったら『こんな奴に姫様任せられるかー!』って言うんじゃない?」
「そんな…ひどいよ華ちゃんにはなんの罪も無いのに…」
もういいんだ。慣れたし、それなりに仲間も居る。何より現当主が見方だし。
「ありがと、実沙緒ちゃん。」
喋っている内に実沙緒ちゃんの家の前に着いてしまった。
「今日はいつ来る?」
「あー…すぐ行く。」
「じゃあここで待ってるね。」
「えっいいよ、そんなの。」
「だーめ、いつ狙われるかわかんないから。」
「ありがとう。」